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映画「ザ・サークル」:SNSとリアルのつながり方はフィクションとは思えなかったけど...

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映画「ザ・サークル」:SNSとリアルのつながり方はフィクションとは思えなかったけど...

 

職場からの最寄り駅に大きな映画館があるせいで、毎週月曜日に映画館に行ってしまうヤマノカホ(@kaho_yamano)です。

 

auスマートパス会員なので、1,100円で観れてしまうのが悪い…

きれいに釣られてます。

 

さて、きのうは映画「ザ・サークル」を観てきました。エマ・ワトソンが好きです。小柄なのが、またいいですよね。綺麗と可愛いが両立してる感じで。そんなエマ・ワトソンとトム・ハンクスが出演している映画について、思ったことを書いていきます。 

 

 

映画「ザ・サークル」について、ざっくりと。

 

世界一のSNS企業“サークル”が舞台です。

田舎の街で育ったメイは、病気の父とその介護をする母と三人暮らし。派遣でコールセンターの仕事をしていたけれど、友人の紹介で“サークル”の採用面接を受けることに。見事入社した彼女は、カスタマーサポートの部署に配属されます。顧客の満足度を上げることに奮闘し、仕事でいっぱいいっぱい。

一方“サークル”はSNS企業らしく、社員同士の繋がりを大切にする社風。“share is fair”が合言葉で、OPENNESS(オープン性)を重視しています。

内向的なメイは、入社当初は積極的に他の“サークラー”(サークル社員)とシェアしようとはしていなかったけれど…

 

ネタバレにならない程度に書くと、こんな感じです。ちなみに、下の文章は、オフィシャルサイトからの引用です。

 

世界No.1のシェアを誇る超巨大SNS企業〈サークル〉。創始者でありカリスマ経営者のベイリー(トム・ハンクス)が掲げる理想は、全人類がすべてを隠す事なくオープンにする“完全な”社会だ。大きな輪を意味する〈サークル〉では、誰もがいつでもつながりあい、お互いの体験をシェアしあい、最高に刺激的な毎日を送ることができる。

憧れの最先端企業〈サークル〉社に採用され、日々奮闘する24歳の新人・メイ(エマ・ワトソン)は、ある事件をきっかけにベイリーの目に留まり、新サービス〈シーチェンジ〉の実験モデルに大抜擢される。至るところに設置された超小型カメラにより自らの24時間をすべて公開したメイは、あっという間に一千万人を超えるフォロワーを獲得し、アイドル的存在となる。

ベイリーの理想「全人類の透明化」を実現するため、更なる新サービス〈ソウルサーチ〉の公開実験に臨むメイ。だがそこには思わぬ悲劇が待ち受けていた。あまりにも膨大な善意の渦に隠された〈サークル〉の重大な欠陥に気付き始めるメイだったが――。

原作は、デイヴ・エガーズにより2013年に発表された小説です。こちらの小説は、評価も高く、大ヒット作となったようです。 

 

「ザ・サークル」の感想

 

 SNS企業で働く人たちは、きっと新規探求型の人間が多いから、たしかに映画のように“シェア”にあふれ“刺激”にあふれ…という感じなんだろうと思います。会社の雰囲気とか空気感とかは、すごく伝わってきた映画でした。……が、言いたいことがたくさんあります。

ここからは「ザ・サークル」の感想を書いていきます。ネタバレ的な要素を含みますので、なにも知らずに楽しみたい方は、とばして、観終ってから読んでください。

 

 

さて、日本版のキャッチコピー“「いいね!」のために、生きている。”、これは皮肉だな、と思います。映画自体が「いいね!」が付かない感じです。

 

舞台設定はいいと思います。“「いいね!」のために、生きている。”っていうキャッチコピーだって、魅力的です。でも、全部、映画の内容に殺されてます。内容というより、構成とか演出と言った方がいいかもしれない。

だって、実際に、2013年に発売した原作本は売れてますし、評価も高いです。

 

「ザ・サークル」を「いいね!」と言えない、3つの理由

 

では、何が原因で「いいね!」と、言えないのか。わたしの感じたことは3つのポイントがあります。

 

1.肝心なところで、心理描写が不足してる。

ひとつめは、作品の構成が悪いと思いました。

“シェア”には魅力を感じず、一人でカヤックをしている方が好きなメイ。そんな内向的な彼女が、最初は“シェア”に対して距離を置いていたのに、だんだんと空気感に呑まれてく。それでも、染まりきれなくて内面と表面のギャップでモヤモヤしてる。ここら辺はよかったです。

それが、事件をきっかけに、一気に加速して“シェア”に染まってくのもいい。

〈シーチェンジ〉生活に疲れるのもいい。

でも、マーサが亡くなって、落ち込んでからの変化に説得力がない。

 

マーサ(元カレ?)が離れていき

両親が離れていき

アニー(〈サークル〉へ導いた親友)が離れていき

マーサが死んでしまう

 

これだけの別れが重なったら、SNSをシェアを憎むでしょ。

特に、マーサが亡くなって落ち込んでいるところで、アニーとインターネット回線で話をする。面と向かっての会話に価値があったはずなので、どうしてSNSでの状況把握に価値を見出すの?わからない......

これが、悲しみに暮れすぎて、もっと考えが振りきれちゃってるならわかる。でも、それなら、自分の周りから人が離れていく悲しみを、もっと深く描かないと無理でしょ。両親は支えてくれてるし、アニーだって回復してきて連絡がとれてる。

メイの考えが飛躍するには、要素が足りなくて不自然に感じました。

 

2.作品の世界観が表面的。

つぎに、作品の世界観も表面的に感じました。

結局、ベイリーたちは何を企んでいたの?そこを、明確に糾弾した上でOPENNESSをさらに主張するならわかる。でも、結局そこはわからずじまい。それに、ベイリーたちの企みに黒い部分があるから、フォロワーはメイを支持するんでしょ。メイに人がついてくる根拠が足りない。SNSに友人を殺されたヒロインだから、みんなの心を打って、支持を集めたの?それは、一要素でしょう。そういうアイドル要素があっても、メイの主張に説得力は必要だよ。

 

3.オチが“デストピア”になりきれていない。

さいごに、オチが“デストピア”になりきれていない、というところがあります。

 

これも、メイの行動に説得力が足りないからなんですが...

あとは、あのオチはメイが“デストピア”にみんなを導いていく感じだと思うのですが、導いてる感も足りない。だって、家族と友人以外は、ほぼサークルの社員だから。〈ソウルサーチ〉でちょっと出てくるけど、なんだか世界を席巻してる感じはしなかった。SNSに積極的に参加している内輪のイベントに見えた。SNSのユーザーの空気感が伝わってこなかったから。

 

まあ、もしかしたらインスタグラムとかFacebookとかで、SNSとの関わり方がいろいろあることを知っているから、全世界が極端に飲み込まれることを、わたしが想像できなかったのかもしれないけれど...

でも、それはオチに辿りつくまでの間に、映画の世界に入り込めなかったんだから仕方がないです。

 

結論

全体的に、説得力に欠ける。

映画の作り自体が表面的で、映画そのものがSNS的な感じがしました。本質が含まれてない感じが、なんとも...

 

でも、原作は人気ですから、本はいいんでしょう。

原作本は500ページ以上あるので、映画に変換するのが難しかったのかもしれません。映画は時間の制約があるので、そういった長編を実写化するのは難しいですよね。

 

 

「ザ・サークル」の「いいね!」

 

ただ、批判に終始するのもアレなので、よかったところも挙げます。

 

アニー役のカレン・ギランの演技がよかったです。

本当に、多忙とメイ(エマ)に注目を持っていかれたことへの焦りが、よく伝わってきました。いちばん搾取される立場にいたんだろうな、と思いました。

注目から外された者と注目を与えられた者の明暗。みたいなのは、本当によく対比されていました。

トイレで会話するシーンは、いちばんグッときました。

メイとアニーがインターネット上のビデオ電話で会話するシーンでは、メイよりもアニーに視線を奪われました。本当によかった。

カレン・ギランは、とても楽しみな女優さんだと思います。

 

 

“For Bill”について

 

映画のエンドロールで“For Bill”という言葉が出てきます。これは、2月に亡くなったBill Paxton(ビル・パクストン)に宛てたメッセージです。ビルは、エマ・ワトソンのお父さん役をしていた方です。ちなみに、お母さん役をしていた女優さんも亡くなってしまいました。

おふたりとも、60代前半で、若かったのに残念です。

 

 

まとめ

 

「ザ・サークル」については、とりあえず、もうお腹がいっぱいです。テレビ放送されても、きっと見ないと思います。

 

 

…Fin